梅初月

陰暦十二月を梅初月という。梅が咲き始めるころの月。陰暦でも年が明けて新しい年を迎えた。いわゆるチャイニーズニューイヤーとして知られるこの時期には中華圏からどっと観光客が押し寄せる。願わくばかれらにもこの美しい梅の季節を日本で楽しんでほしいと思う。

先々週に観梅を意図して北鎌倉をそぞろ歩いたが紅梅白梅はまだまだ満開には程遠いようだった。きっと今ごろがちょうどいい頃合いではないだろうか。過日は蝋梅と椿を楽しむことができた。あたたかな日もきびしい寒さの日もあるが最近はおおむね空が明るく爽やかな心持ちになる。

北鎌倉は鎌倉と違って人の波もなく穏やかに町歩きを楽しめるので個人的にはおすすめ。点在する寺院もそれぞれに個性があって面白いと思う。

冬の終わりから春にかけて花の香る時期が代わる代わるに訪れる。梅が過ぎれば沈丁花、木蓮、レンギョウ、そして桜とめくるめくバトンパスが続いていく。しばらく家に花をかざるのは何となく気持ちが向かないのでやめていたけれど、春を待ち遠しく思う気持ちからかぼちぼち再開している。花のある生活は心の潤いだ。遠い未来、庭の花木に囲まれた生活を夢見て今日もテーブルの上のマムを眺めることにする。

 

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