石敢當

地味に仕事が忙しい。地味にというところがポイントで、押し切りで有休を取得して沖縄本島を訪れた。逆走台風から逃げるようにして降り立った沖縄は、暑いのは暑いが東京よりずっと過ごしやすかった。東京の夏もこんなものであってほしいと思う。

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忙しいと仕事していない間のキャパシティが極端に低下して何も考えられなくなる。今こうしてもの書きをしている間もそうで、苦しみながらも何か書かなければならないという思いに取り憑かれてかたい雑巾を絞るように文章を落としている。だからということもあって、写真が多めになる。

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普段あまり気乗りしないが少し興に乗って今日は仕事のことを書いてみようと思う。普段気乗りしないというのは自分にとってはかなり自明で、基本的に仕事をしていない間に仕事のことを思い出したくはない。まぁ、できれば労働をせずに収入を得たいというのもあるが、仕事は仕事で比較的楽しんでいる面も無くはないし、その辺りは答えが難しいところである。いまは仕事以外にあまりものも考えていられないので、惰性的に仕事のことを思い出している。最近は環境の変化が激しく自分のところにしわ寄せが寄りに寄っている感じだ。仕事はともすれば属人的になりがちで、全部自分で完結するほうが楽なときが多いものの、それでは組織として回っていかないので積極的にエヴァンジェリストにならねばならない。仕事という福音を伝える仕事。堕落したアダムとイヴを追放するため、神はヒョウジュンカとコウリツカと回る炎の剣をフリーアドレスのオフィスに実装した。

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やはり仕事のことを考えるのは疲れるのでやめにしよう。そういえば最近は芥川龍之介の王朝ものを読んでいる。当の作者の評として芳しくないものもあるが、古典をうまく翻案した素晴らしい新古典文学だ。定期的に読み返したくなるものが多く、いわゆる「純文学」というカテゴリにしては大分読みやすいと思う。とくに「六の宮の姫君」はある意味お決まりのプロットのように見えて、最後は仏教的な顛末を迎える面白さがある。アウトプットがしにくい分インプットは気乗りがあるので、この機会に少しずつ積ん読を消化したいと思う。

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