牡丹雪

東京は四年ぶりの大雪が降ったらしい。四年前の雪のことはもうおぼろげな記憶しかないが、たしか平日の朝で交通機関が麻痺して定時出社を諦めて近所の喫茶店で雪を見ながらぼーっとしていたんだと思う。先日の大雪は昼過ぎくらいからひどくなって夕方にはとんでもない帰宅ラッシュになっていた。自然の気まぐれに翻弄される都会の人々。積もりたての雪を踏みしめる感触はいつになっても新鮮。雪国の実家もここ数年は子どもの頃ほど雪が積もらなかったようだが今年はけっこうすごいらしい。久しぶりにかまくらを作ってみたい。雪の日の思い出といえばどうしても実家にいたころが多くなってしまう。センター試験の日の大雪、家族で行ったスキー場、春休みの海外旅行のため空港へ向かうときの季節外れの吹雪。雪は好きだけど寒いのは嫌いなジレンマがある。ここまで寒いともう冬はスキップしてくれないかなーと思うこともある。この感覚は夏と同じか。

最近は暇さえあれば料理をするようにしている。個人的には料理は家事というより暇つぶし、ないしは趣味に近い。だから相変わらず食器を洗うのだけは億劫になる。フォローしている中国住まいの方のブログに刺激されて中華料理にはまっている。もともと中華料理が大好きで、数年前にオーストラリア滞在していたときも現地の中華料理店にばかり通っていた。中華はどこに行ってもハズレがない、と思っていたのだけれどニューヨークにいたときの近所のデリだけは最高に不味かったと思う(これは前にも書いた)。それでもイーストリバー沿いを軽くジョグしたあとにダイエットコーク(またはブルームーン)で流し込むあの味は私的ソウルフードであった。今の自分が作る中華はあの味より格別においしいと思う。向こうは華僑で中華鍋を使い火力も違うのに、一体何がダメだったのだろうか。

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