閑日月

特にすることもなく連休はあっという間に過ぎていった。どこにも行かず、特にすることもない連休というのはそれはそれで新鮮な経験で悪くないと思った。暇といえば暇だが、逆に言えば気が向いた時に気が向いたものに手を出せばよいだけ。遠出できないという足枷は、気にしなければどうということはない。どうということはないけれど……半年分くらい自分のブログを遡って眺めていたら少しだけ遠くに行きたい気持ちが増した。いつかまた、予定も決めずふらっと京都に遊びに行きたいな。植物園で花を愛でたり、大好きなバーでカクテルを傾けたりしたい。したいことがずっと手の届かない先にあることを思うと憂うつな気分になってしまうから、今は身近なことを考えようと思い直す。

夕食の冷凍食品をあたためる間、ふと輪廻転生のことを思う。死んだのちこの世に新たな生を受けるとしたら、自分は今ほど恵まれた人生を送っているだろうか?……どうしてこんなナンセンスな問いを立ててしまったのだろう、しかしこんな世界でも自分はまだずっと恵まれていると思う。気持ちが閉じてしまうと自分のこと、自分の願望にしか頭が働かなくなってしまいがちだけれど、こういう時にこそできる限りあたたかい気持ちで他人と接していたいと思う。他人と接する機会なんて今やそうそうあるものではなくなってしまったけど。


f:id:cuunelia:20200507020849j:image