夜の街

精神的に余裕がないときほど部屋の散らかり具合がひどい。要するに掃除をするための時間を自分を甘やかすことに費やしている。そうして部屋の自由度が低くなって更に心に余裕が無くなる。そういう悪循環を断ち切るために週末こそ部屋の掃除をと意気込むが、翌週に最悪な仕事が待ち構えていたりすると本当に何もする気が起きない。最悪な仕事なんで毎週のように生まれるから最悪でも何でもない、ただの悪だ。

一日一度くらいは少しでも外出したいと思うけど最近はとんでもなく街の人出が増えたのでなるべく人の少ない夜に出歩くことにしている。「夜の街」という言葉は随分と悪い印象を与えるものになってしまったけれど、自分にとっての夜の街は人のいない静かな街だ。

夜の12時前のソニーパークには、銀座のど真ん中の割に良い具合に街の死角になって人がほとんどいない、いわば特等席のような場所がある。一時期毎日のようにそこで何もせずただただ寛いでいたのだけれど、最近は時折カップルの憩いの場と化していて行きづらくなってしまった。そういうときはもう少し足を伸ばして日比谷公園まで行くことが多い。

いつから(海外赴任に)行けるのですか?とよく聞かれるようになったがそんなこと自分にだってわかりっこない。いっそのこと白紙に戻してほしいとも思うけどそれも難しい決断なのだろう。ともかくも自分はただ待つことしかかなわない。別に浮いた時間で自分磨きをする気にもならない(そもそも生活をすることだけで手いっぱいだし)、ただただ漫然と日々を過ごしている。無性にピアノを弾きたい気分。


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